カルティエのサントス ドゥ カルティエ ウォッチのフルチタンモデルをご紹介します。
サントスらしいLMサイズに、薄くて耐磁性に優れた自社性キャリバー1847MCを積んだ標準的仕様のモデルですが、外装全てにチタンを使うのは初めて。
チタンの時計はその軽さや耐食性、低アレルギー性が持ち味ですが、インダストリアルなルックスも魅力のひとつです。
このサントスに使われているのはグレード5 ELI(グレード23に相当)で、航空用や医療用に使われる上位チタンです。サントスのルーツから言えばパイロット・ウォッチの始祖でもあることから航空用チタンを使ってきたのは自然なことかもしれません。
強度も高く生体親和性も高い。金属疲労にも強く、低温でも靭性を維持。要するに価格を無視すれば、グレード5 ELIはチタン合金の理想形ということになります。
で、このチタンが全面に使われているんですけど、ケースサイドの角はポリッシュ仕上げなんですね。マイクロビーズブラストによるザラつきのある面とのコントラスがしっかり出ていますが、これほどのチタンを美しく鏡面にするのはやはりジュエラーだからかもしれません。
リューズのカボションにはブラックスピネルをあしらい特別な一本だと示しています。
一方、ダイヤルは白く、チタン時計のもつマスキュリンな印象を軽やかにしています。
スポーティーでありながらラグジュアリーでタフ。これまでのサントスともまた違う魅力が引き立った仕上がりです。